とりかぶと自然学校・生活科学研究所

あらまし

 多良山系は、経ヶ岳・多良岳・五家原岳などの標高約1000mの山々からなる休火山です。
ここには多種多数の野生動物や鳥類が生息し、その中でも国の天然記念物に指定されているニホンヤマネや、源流に生息するブチサンショウウオなどが有名です。また、多良の三名花といわれるツクシシャクナゲ・マンサク・オオキツネノカミソリをはじめ、国内有数のイチイガシ天然林や、400年を経た日本の巨樹巨木100選の大村藩植林による杉林など、1000種を超える植物が生育しています。この地は多様な動植物が生息する種の保存・供給源として、また恵まれた水源地域として重要なエコシステムを形成しています。
 また、多良岳諸峰は、古くから真言宗の霊山として崇められ、鳥甲山もまた信仰の山として昔から地元の人々に親しまれてきました。山の頂が鶏のトサカのように見えるので“とりかぶとさん”と呼ばれ、頂上には、インド原始仏教の保護神の一つである摩利支天が祀られ、その信仰により病や苦難を救い、利益を施すと伝えられてきました。
 本研究所は、多良山系に連なる鳥甲山(780m)の麓の中山間地の郡川支流の谷合に開けた棚田と段々畑の中の小さな村に在ります。
 この村は南川内と言い、徳川時代320年前に阿波ノ国(徳島県)から多くの炭焼き名人達が大村藩主に招聘され、カシやドングリなどの照葉樹に覆われたこの地で炭焼きを始めたのが起こりです。
そして、私たちは1993年からこの村を流れる南河内川上流部の耕作放棄地を開拓し、この地特有の自然環境に根ざした施設づくりや研究活動に取り組んできました。このように素晴らしい人と自然の関わりの歴史をベースに自然に触れメカニズムを考え私たちの生活やライフスタイルについて提案していく場として活用していければ幸いと思っています。