とりかぶと自然学校・生活科学研究所

太陽光発電所  現在稼働中(売電)の国産第一号の太陽光発電パネルを用いた発電所として国内唯一で最古

 生活科学研究所(大村市)では、1993年から、国産第一号として開発された太陽光発電パネル(1986年シャープ製)132枚からなる定格5.2kwの自律型蓄電式太陽光発電施設を建設し稼働させてきました。しかしこの間、パネルの老朽化、蓄電池やコンバータの故障などで、2005年頃からは休止状態でした。2008年から太陽発電による売電事業として商用電力への系統連係を行うために、耐用年数を超えたパネル各部の保守・修理を行い、システムの再生化を図りました。これから世界的に大量の太陽光発電パネルの導入が期待されますが、将来的に問題となる廃棄やリユース・リサイクルに向けての取り組みが今後の大きな課題です。


(1)バッテリー蓄電式太陽光発電システム(1993年〜2007年)
太陽光発電を、その周辺装置を含めた最適システムとして実用化を研究してきました。


太陽光発電所全景

電力貯蔵用バッテリーとインバータ

(2)系統連係式太陽光発電システムへの再生(2008年〜)

太陽光発電施設
太陽光発電施設

 太陽エネルギーの利用方法には、熱を蒸気に変換してタービンにより発電する方式と、光を直接電気に変換する方式があり、第一次オイルショック(1973年)を契機に、通産省(当時)の国家プロジェクト「サンシャイン計画」の一つとして、直接電気に変換する技術開発がシャープ電機(株)が担当して取り組まれた。この直接変換の技術は、シリコンの単結晶(一種のトランジスター)を用いた素子(セル)を集積したソーラーモジュール(或はアレーとよばれるパネル)により光を直接電気に変換する方式です。
 当所の発電設備は、この研究終了後開発にて使用されたソーラーモジュールを譲り受け、1993年から開発・試験運用されて来た。従って、この132枚のNT-106(1枚当り発電50Wp、総発電容量6.6Kw)は日本最古の実用化製品です。
 太陽光エネルギー利用の最大の弱点は日射がある時にしか利用出来ないことであり、当時は未だ電力会社への系統連系は行なわれていなかったため蓄電池に貯める自律型であり、昼間発電された直流電力が充電制御装置を通じて特殊な蓄電池に蓄えられ、DC−ACコンバータにより交流に変換して利用するものであった。この方式では蓄電池や各種の制御装置が必要であり、加えて蓄電池の保守・修繕には多額の費用が掛るため経済性はなかった。又、このモジュールは初期型であり、セル自体は原理的に寿命がない程安定性なものであるが、モジュールの強化ガラスとセルとの間に充填されEVA樹脂の紫外線による黄変や熱分解によるガス発生による電極の引き剥がし等の構造的欠陥により、耐久性にも問題があり、休止していた。
 そこで2007年11月、機能している3KW程度の発電能力が期待出来たモジュールを使用して再生プロジェクトが実施された。パワーコントローラは将来の修理も考慮して4.5KW型とし、モジュール一枚の出力電圧は約25vであり、パワーコントローラの入力電圧が85〜350vであることから、12枚をシリーズ結線し300vの5バンクとし、残余モジュールは並列に接続してアシストさせた。熱分解のガス発生による今後の破損を防止するためビニール膜を切裂くと共に、室内の自然換気を強化した。
 九州電力(株)との連系契約に当っては、契約している深夜電力も含め、「電化deナイト契約」に変更して総合的な節電を図った。再生プロジェクトは2007/10/28から調査を開始し、11/14に竣工・売電を開始した。


施設の写真と3次元CG

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[CG]

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